第68回 熱設計何でも相談室セミナーは、熱設計に広く浸透してきた「シミュレーションとその活用法」にフォーカスし、2日間のカリキュラムを作成しました。熱設計には熱流体ソフトによる3DCAEに加え、1DCAEの利用が進んでいます。Excelをベースにして設計者全員で使用できるMy
CAEを開発・活用している企業も多くなりました。今回は設計上流の1DCAEツールとその応用ソフト(Thermocalc)を活用した熱設計事例について詳しく解説します。 会場参加とオンライン参加を選択でき、どちらの方も後日講演動画の視聴が可能です。動画で講演の復習ができます。当日参加できない方が、後日講演動画を視聴することもできます(アーカイブ参加で申し込み)。 第1日目(Aコース)は、「伝熱の基礎と1D /3D CAEの徹底活用 熱設計にシミュレーションを活用しよう!」と題し、伝熱メカニズムの基礎式とこれらを組み合わせた大規模モデルの作成、定常・非定常解析と温度制御シミュレーション、さらに1DCAEベースの専用CAEの作成方法や実際に使用して効果を上げているツール例について解説します。 熱回路網法+流体抵抗網法による電子部品、基板、機器筐体のモデルを作成し、放熱経路や構造を理解することで論理的な熱設計、パラメータ最適化が可能になります。熱回路網法汎用ソフトNodalnetを用いた演習を行います。 第2日目(Bコース)は、「事例と演習で学ぶ熱設計の実践と定石 1D Excelツールで実現する手戻りのない熱設計」と題し、1DCAEの応用アプリであるThermocalc2023を用いた熱設計・熱計算の手順について、解説します。 TIMを使って筐体放熱を行う密閉機器、通風孔を設けた換気型機器、ファンによる強制空冷機器、大型のヒートシンク を搭載した高発熱機器、部品や基板、モジュールの熱計算など、さまざまな事例により、熱設計プロセスについて理解 を深めます。水冷機器や屋外設置型機器などについても設計手順の解説を行います。 また、会場受講の方を対象に「個別相談会」を開催します。ご希望の方は申し込みの際に「相談会希望」とご記入 ください。セミナー終了後に実施します。両日とも配布ソフトを使用してパソコン演習を行います。 参加いただいた方にThermocalc 2023(永久ライセンス) とNodalnetのフルバージョン(永久ライセンス)を配布 します。セミナーテキストは、PDFデータにて事前に配布します。(USBドングル版を郵送ご希望の方は、USB内にセミナ テキストがございます)。 皆様のご参加を心よりお待ちしております。 |
■セミナー開催タイトル・日時 | ||
Aコース | 伝熱の基礎と1D /3D CAEの徹底活用 | |
~ 熱設計にシミュレーションを活用しよう! ~ |
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2023年12月4日(月) 10:00~16:45(昼休み12:00~12:45) | ||
Bコース | 事例と演習で学ぶ熱設計の実践と定石 | |
~ 1D Excelツールで実現する手戻りのない熱設計 ~ |
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2023年12月5日(火) 10:00~16:45(昼休み12:00~12:45) |
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■講 師 | 国峯 尚樹 (くにみね なおき) |
沖電気工業株式会社にて電子交換機の 放熱機構の開発に従事した後パソコン・ミニコン・プリンタ・FDDなどの熱設計に携わる。そのCAD/CAM/CAEシステム、熱流体シミュレーションシステムの開発、PDM構築などを手がける。現在は株式会社サーマルデザインラボの代表取締役として製造業の熱設計コンサルテーションやプロセス改革、セミナー講師、ソフト開発、各種委員会など、熱対策設計を広く啓蒙・支援している。著書は、『熱設計完全制覇』『熱設計完全入門』、『トコトンやさしい熱設計の本(共著)』、『熱設計と数値シミュレーション』、『電子機器の熱流体解析入門第2版(編著)』、『トラブルをさけるための電子機器の熱対策設計』、『熱対策計算とシミュレーション技術』、『プリント基板技術読本(共著)』など多数。 | |
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■ 受講料金 (表内価格は、消費税10%込み) | ||||||
参加形態 | ソフト提供方法 | Aコース(1日目) | Bコース(2日目) | A・Bコース(1・2日目) | ||
・会場 : 当日渡し ・オンライン : 郵送 (ノードロックはダウンロード) |
伝熱の基礎と 1D /3D CAEの徹底活用 |
事例と演習で学ぶ 熱設計の実践と定石 |
伝熱の基礎と1D /3D CAEの徹底活用 & 事例と演習で学ぶ熱設計の実践と定石 |
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非会員 | 会 場 | USBドングルキー版 | 84,770円 | 84,770円 | 102,300円 | |
ノードロック版 | 84,770円 | 84,770円 | 102,300円 | |||
オンライン | USBドングルキー版 | 86,770円 | 86,770円 | 104,300円 | ||
ノードロック版 | 84,770円 | 84,770円 | 102,300円 | |||
会 員 | 会 場 | USBドングルキー版 | 75,800円 | 75,800円 | 89,800円 | |
ノードロック版 | 75,800円 | 75,800円 | 89,800円 | |||
オンライン | USBドングルキー版 | 77,800円 | 77,800円 | 91,800円 | ||
ノードロック版 | 75,800円 | 75,800円 | 89,800円 |
(注 意) ※ 本セミナーは、熱計算ソフトを実際に操作しながら行ないますので、パソコンをご準備ください。 提供ソフトウェアは USBドングルキー版 またはノードロック版(PC固定で2台まで事前申請) となります。 ※ USBドングルキー版でお申込みの場合、セミナー当日利用のパソコンは、USBがご利用できることをご確認ください。 USBへの書込みは、禁止でも大丈夫です。 ※ ノードロック版ぼ方は、MACアドレスのご連絡をお願いします。(申込後に送付されるMAC表示によりアドレス取得) ※ エクセルファイルのコピーやファイルの起動が出来ることを事前確認してください。 ※ パソコンの動作環境として、OSはWindows7以上の日本語OS、Excel2010以上がインストールされ、VBAが動作することをご確認ください。 ※ 会場参加で、貸出用パソコンも有料で準備できます。(数に限りあり) (但し、数に限りあり。事務局までメールにてご確認ください。) ※ その他、パソコンご利用に関してご不明点などあれば事務局までご相談ください。 |
■内 容 (変更される場合がありますので予めご承知ください) | |
Aコース: 伝熱の基礎と1D /3D CAEの徹底活用 |
Bコース:事例と演習で学ぶ熱設計の実践と定石 |
~熱設計にシミュレーションを活用しよう!~ | ~1D Excelツールで実現する手戻りのない熱設計~ |
※内容は抜粋です 1.伝熱工学と1DCAE/数値流体力学と3DCAE ・1D CAEは伝熱工学知識が不可欠/熱伝達率が肝 ・電気と熱・流体の相似性を活用する ・3DCAEは熱伝達率計算不要だが、離散化が重要 ・1DCAEと3DCAEをどう使い分けるか 2.1DCAEにおける「熱伝導」の計算 ・熱のオームの法則、伝熱用語と単位の理解 ・基本的な熱伝導コンダクタンス式を知っておこう 直交座標系、円筒座標系、熱伝導の形状係数 電子機器は接触熱抵抗と等価熱伝導率が重要 【演習】 熱伝導だけの基本モデル例 3. 1DCAEにおける「対流熱伝達」の計算 ・自然対流熱伝達熱抵抗 熱伝導と対流の使い分け ・強制対流熱伝達熱抵抗 層流と乱流の切替え ・流体移動による熱輸送の熱抵抗 【演習】 対流+熱伝導のモデル例 4.1DCAEにおける「熱放射(輻射)」の計算 ・プランクの式から放射輸送方程式を導く ・形態係数/放射係数の計算 ・放射/吸収が部品温度に与える影響(実測と計算) 【演習】 伝導+対流+熱放射+流体移動モデル 5.1D熱回路網モデルの作成とNodalnetによる計算 ・3種類の節点(重心節点/境界節点/流体節点) ・熱伝導熱抵抗の結合法 ・熱容量の節点付与 ・Excelによる非線形連立方程式の計算 ・Nodalnetの入力法 自動メッシュ分割 ・基板部分モデル ・多層基板のモデル ・筐体モデル 6.1D非定常熱回路モデルの作成と計算 ・温度上昇、冷却時間の計算 ・温度センサによる制御 ・発熱量のタイムチャートによる動作 ・温度による発熱量制御と熱暴走 7.流れの基礎式と流体抵抗網法 ・圧力損失係数の計算 ・通風抵抗への変換とファンの動作点 8.流れと熱のカップリング計算 ・強制空冷ダクト内の発熱体温度計算 ・ヒータによる温風加熱 9.My CAEシステムを作ってみよう ・専用入出力パネルとモデルデータ連携法 ・Nodalnetとリンクした計算システム事例 ・さまざまな1DCAEの事例 (ECU、バッテリー、TEC、加熱装置等) 10.3DCAE 熱流体シミュレーションのモデル化 ・電子機器の3Dモデル 半導体パッケージ、基板、コイル、コンデンサ 筐体、接触熱抵抗 精度の良いモデル作り ・メッシュ分割と計算精度 |
※内容は抜粋です 1.熱を制するはEV制す サーマルマネジメントが最大課題 ・「CASE」が車載機器の熱設計に与える影響 ・熱対策が差別化要因になった 2.熱問題を引き起こす要因と原因 ・リーク電流 ・熱暴走 ・熱応力/疲労・劣化 ・化学変化 ・低温やけど ・EV走行距離/電費は熱マネで決まる 3.骨太の熱設計 よく使う手計算式 ・発熱量と放熱量のバランスをとるという考え方 ・図表を使った冷却方式の決定法 電力密度という見方 ・熱流束で危険度を把握する方法 4.熱対策の目標は温度でなく「熱抵抗」で考える ・すべての要求スペックは「熱抵抗」に集約される ・熱抵抗を実現する手段は3つだけ ・設計パラメータは10 ・熱抵抗で対策容易性を評価する ・熱抵抗から見た部品の熱対策仕分け法 5.電子機器用1DCAE Thermocalcの機能概要 ・筐体熱設計 ・基板熱設計 ・ヒートシンク ・ユーティリティとDB 【事例1】 パワーデバイス冷却用最適ヒートシンクの設計 ・許容温度と環境温度、最大発熱量を確認する ・トータル目標熱抵抗を分解して個別目標を決める ・TIMの熱抵抗とヒートシンクの熱抵抗を設計する ・TIM選定のポイント ・自然空冷ヒートシンクのパラメータ設定法 【事例2】 ECUに見る密閉ファンレス機器の設計手順 ・熱指標から成立性を検討し、熱的厳しさを知る ・実現可能な放熱経路の選定と経路の熱抵抗を設定する ・実装部品の熱対策仕分けを行う ・筐体放熱部品を選定し、シミュレーションで仮説検証する 【事例3】 据置型制御機器 自然空冷通風筐体の設計 ・内部温度を概算して通風口面積を決める ・基板の熱流束から成立性を検証し、ピッチを決める ・通風口面積の決定方法 ・外せない通風口設計の大原則 ・日射を受ける場合の温度上昇とその対策 【事例4】 小型コンピュータに見る強制空冷熱設計フロー ・強制空冷機器の熱設計の流れ ・ファン選定手順 ・各ユニット、基板、部品の熱指標の把握 ・流路を決定し、吸排気口面積と配置を決める ・部品の仕分けと対策・検証 PUSH/PULLの決め方 【事例5】 消費電力の大きいインバータ機器の強制空冷 ・許容空気温度から風量・風速を決め、ヒートシンクを 決定する カシメヒートシンクの性能劣化 ・IPMのレイアウトと温度分布を計算 ・ジュール発熱による配線温度計算 ・制御部の温度計算と熱対策 ・コンデンサ/コイル 【事例6】 水冷機器と冷凍機、熱交換器の効果 ※事例内容は変更されることがあります |
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株式会社サーマルデザインラボ 「熱設計なんでも相談室 オープンセミナー」 のお申し込み・お問い合わせ e-mail : seminar@thermo-clinic.com (電話での対応は行なっておりません) URL : http://www.thermo-clinic.com/ <緊急時の連絡先> (セミナー当日は連絡不可) セミナー事務局専用(10:00~16:00) TEL/FAX:027-237-3880(担当:木村) |